雇用環境悪化で農林水産業への就業希望者が増加



◆雇用情勢悪化に伴う求職者の変化

非正規雇用社員の削減を中心とした急激な雇用情勢の悪化を受け、職を求める人についても、新しい分野への移動の動きが見られます。その1つとして「農林水産業」への就業希望者が増加傾向にあるようです。


◆各自治体や国の動き

製造業を中心に人員削減が相次いでいるのを受け、地方自治体や関係団体では、農林水産業への就業を希望する人を対象に就職相談会を盛んに実施しています。各自治体では、林業の知識やチェーンソーの操作などの具体的な実務を身につけることができる無料の研修会なども開催しているようです。
このような新たな動きに注目し、農林水産業に特化した求人サイトを立ち上げ、農林水産業への雇用を支援している企業もあります。農林水産省のホームページにも新規就農希望者を支援するコーナーが立ち上げられており、農林水産業に就業するために具体的に何をすればよいのかなどを案内し、全国各地の就業情報や支援情報をリアルタイムで確認することができます。


◆農林水産業が雇用環境を改善するか

製造業などにおける非正規雇用社員の雇止めや契約解除などの動きは、担い手不足に悩む第一次産業にとっては追い風になるものと言われています。また、若い人に非正規労働を定着させるのではなく、技能を身につけたうえで医療や福祉、農業などの新しい分野へ移動させる仕組みづくりの重要性も主張されています。このような新たな動きが、雇用環境の悪化を少しでも緩和させることに繋がるかもしれません。
しかし、製造業などで働いていた人の異業種への転職は、ギャップが大きすぎるのではないかと心配する声もあがっています。求職者の希望と仕事の内容が本当に一致するかどうかという問題もありますが、農林水産業従事者の高齢化なども踏まえ、農林水産業を雇用の受け皿にする動きが進めば、第一次産業の基盤強化に繋がります。
また、将来の食料自給率向上にも結びつくものとして、雇用の面だけでなく、様々な面で可能性が広がるかもしれません。


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